石飛 道子 講談社 2005/07 ¥1,575

「ブッダ論理学 五つの難問」
 
 この本は仏陀について語られた本であり、また現代論理学について語られた本でもある。
 
 ・・であるが、著者の専門はインドの論理学の学派であるニヤーヤ学派が専攻なのだそうだ。(これは「中論」で」有名な竜樹の敵対論者である、しかし著者は竜樹の論に好意を持っているように思われる)
 
 そして著者は上記のことと仏教と現代論理学については全くの門外漢であると自ら語っている。

 著者は女性であるが冒険家というか開拓魂旺盛というかやるな〜という感じ。書きながらどういう結末になるのかわくわくどきどき著者自身が一番楽しんだのではないだろうか?。
 なんといっても仏陀の教えと現代論理学をいっしょに語った本等いまだかつて殆どないだろう。

 あまたある仏教本の中でもこの本は異質な方に入るだろう。
 
 私にとって仏教は少しだけ知識はあるけど現代論理学に関しては全くの素人。ただ論理的な考え方のできる人には尊敬の気持ちが生じる性質。  

 そんな訳で論理学の真理表と普段慣れないものも出てきてこの書はなかなか私のレベルが追いつかないところもあったけど私が仏陀に惹かれるのはその論理性&合理性であって最後まで難問と向き合いながらなんとか読破できたという感じ。

 ポイントは仏陀の公式とやはり因果律ということを学べただけでも得るものは大きかったです。
 
 原始仏典に興味のある人にはおすすめ。
 (・・と言いつつこの本は専門書でなくてあくまで一般人向けに書かれた本だと思います)
 

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