中国国宝展

2005年2月12日 日常
 大阪中ノ島の国立美術館に中国国宝展を見に行く。ちょうど中国の歴史と地理関係をおさらいしたい気分であったし仏像も見れるのでまさに私にとって一石二鳥な企画であった。
 地下鉄四ツ橋線、肥後橋駅で下車、中ノ島遊歩道を左手に西に向かっててくてく歩く。この辺りを歩くのはかなり久しぶりである。中ノ島周辺は官公庁の建物や洋館、公園、河川などがあり大阪らしくない情緒と落ち着いた雰囲気があり気分がよろしい。
 
 中国国宝展は思っていた以上に人が多かった。世の中は3連休だから当然か。展示物はなかなか見応えがあった。特に石窟のレリーフが何点かあるのだがどれも素晴らしい。四面体の石窟に沢山の仏を掘り込みその一体一体を見るのが楽しい。曼荼羅で仏の細かい動きを見る楽しみにどこか通じるものがある。
 
 ところで仏教の思想がなぜ中国で受け入れられたのかと思うことがある。
 中国人には失礼だがあつかましくて強引な私がイメージする中国人像は慈しみをベースにしたお釈迦様の思想とは根本的に合わない気がしたからだ。
 想像するにおそらく過酷な現実を生きていた昔の中国人達は死んで極楽に行ける大乗仏教にすがりつきたい一心だったのかもしれない。
 精密な石窟のレリーフは救われたいと願う作り手の思いの深さといえる。
 庶民にはそれだけ辛い時代だったと思われる。

 さて中国の王朝の変遷はいつも私の頭を混乱させる。その原因がこの展示を見てわかったような気がする。
 殷・周、隋・唐と統一王朝が続く時代は覚えやすいが間に分裂期が結構入る。これがややこしいのだ。春秋戦国時代、五胡十六国、南北朝に五大十国いやらしいのが北魏に北斉、東晋とか・・。何れにせよこれだけ戦乱が続けば仏にすがりたくもなるだろう。

 結局、全部見るのに三時間ぐらいかかっただろうか。気づけばもう夕刻であった。

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